2004/3/29
長期間の誤解:童謡の歌詞

童謡「クラリネットこわしちゃった」の呪文みたいな部分がフランス語だと知る。「Au pas, camarade.」なのか。camaradeは英語のcomradeだろう。amazon.comにて同曲フランス語版のMP3ファイルが無料でダウンロードできる。

今にいたるまでこの童謡を誤解していた。子供のころは本当にクラリネットが壊れていたのだと思いこんでいたし、ドからソまで出ないのだからガラクタ同然の品を少年は父から譲り受けたのだろうと一人で突っ込んでいた。しかし実際にはクラリネットは正常で、少年が単に下手でクラリネットが吹けないだけだったのだ。そこへ父親が「息子よ、一歩一歩進め」と稽古を促している――以上の解釈でよいのだろうか。

2004/3/29
ライテックのDVD-Rメディア

DVD-Rメディアを選ぶときにわりと大きな基準としているのが、レーベル面のデザインだ。ゴテゴテしているとペンで書き込みにくいので、あっさりしたものがいい。

この点でライテック(RiDATA)のメディアはわりと気に入っている。品質にまつわる評判も悪くないし、レーベルに日本語で書いてある点もよい。パッケージもしっかりしている――と書いてよく見たら、惜しいことに綴りが間違っている。

040418追記。いまは主にアップルストアでDVD-Rメディアを買っている。マクセルのOEMで5枚1200円と安いし、送料無料だし、デザインもシンプルだし。

2004/3/25
英語の素朴な疑問に答える書籍

英文法を習いたてのころ、規則の例外を不思議に思い教師に質問したことはないだろうか。そうした例外には歴史的事情が関わっているものだが、質問された教師の側が英語史に通じている保証はない。とにかく規則だから覚えよ、と言われた向きもあるかもしれない。

岸田隆之・早坂信・奥村直史『歴史から読み解く英語の謎』(2002年、教育出版)は、英語にまつわる疑問のうち歴史的事情によって説明できるものを選んでいる。質問の大半はFAQだと思うが、回答のほうは初めて知ったことが多く、興味深い。たとえば「goの過去形がwentなのはなぜか」という疑問(p.90)はたしかにもっともで、強変化といえども変化しすぎだ。

その答。goはもともと現在形しかもたない特殊な動詞だったところ、「ya」の過去形「eode」を用いて代用していた。ところが15世紀ごろに「wend」の過去形「went」がeodeを乗っ取り、wendは廃れたもののwentだけは残っている――という事情なのだそうだ。このように、もともと別単語だったものが変化の中に割り込んできた単語としては、good-betterやbe動詞があるという。

反省を迫られた質問は、「Q.11 二本足で歩くのにon feetでなく、on footなのはなぜか」。そのとおりだ。英語はメガネ(glasses)やハサミ(scissors)など複数にはうるさいくせに、on footを疑問に感じなかった私は英語勘が鈍い。

上記の本はQ&A形式なので、とっかかりはよいのだが体系的な知識が得にくい。そこでもう少しまとまった英語史の本として、安藤貞雄『英語史入門――現代英文法のルーツを探る』(2002年、開拓社)を読んでみた。こちらもなかなかおもしろい。

特に興味をひかれたのはデーン人征服による古期スカンジナビア語流入の影響である。「注目すべきは,それがhusband, sister, skirt, ill, die, get, give, takeのような基礎的な日常語彙であること,さらに驚くべきことは,they, their, them, till, thoughのような人称代名詞・前置詞・接続詞のような機能語にも及んでいることである」(p.21)。英語の語彙を単純にラテン系とアングロサクソン系に分けて漢語・和語と比較するのではいけないわけだ。

機能語にまで影響を与えているため、デーン人による英語の変化は単語のみならず文法面にまで浸透していることが推測される。実際、英語が複雑な屈折を失って孤立語のような見かけになってしまったのは、デーン人が英文法を無視したからではないかという説があるという。「英語の文法組織が最も早く単純化したのは、まさしくデーン人が居住した地域であった事実を考えれば,北欧民族の移住が古期英語の屈折語尾の廃用を助長した原因の一つであることに疑いの余地はないと思われる」(p.62)。

2004/3/22
AST-7が戻ってくる

15年以上前にもらったヤマハの卓上チューナーアンプ・スピーカーセットである「AST-7」(たまたま競りに出ていた写真)が、ここ半年ほど調子を悪くしていた。画面表示部が暗くなり、また右のスピーカーからは雑音が発生する。いずれの症状も本体を押さえると回復するから、経年劣化で接触不良になった可能性がある。我が家ではCD/DVD再生機の音声出力からAMラジオとしてまで大活躍しているので、修理したいところだ。

ヤマハに問い合わせてみたところ、保守部品の在庫によっては修理できるかもしれないので本体を送ってくれ、との返答を得る。「私にとっては無二の製品です。なんとか直ればと願っております」と書いて送ったけれど、この表現は誇張ではない。同じような製品を探してはみたのだが、単品のコンポは高級品しかなくなっていて、AST-7のような小型の商品は姿を消している。

結局、半田のあてなおしで解決を見たようだ。ヤマハでは2日間にわたる音出しテストをしてくれたようで、このような古い製品をサポートしてくれたことに感謝している。帰ってきたアンプは何事もなかったかのように音を出す。よかった。

アンプの修理中は三洋電機のCDラジカセ「PH-PR960」でCDを聞いていた。AST-7と同じ10cmのスピーカーなのに、音が軽く聞こえる。私にはオーディオの趣味はないが、一太郎2004&花子2004の特別版についてきたCDレンズクリーナーに音響機器の周波数限界を確認する楽曲があったので、それを使ってスピーカーの再生可能周波数域を調べることにした。

■製品一覧
AST-7   ヤマハ    10cm 卓上アンプ・スピーカーセット。
PR960   三洋電機  10cm 安物CDラジカセ。
FR-C90  アイワ     5cm 小型ラジオ。FMトランスミッターから受信。

■記号
×  聞こえなかった。
△  音がかなり小さかった。
○  音がやや小さかった。
◎  よく聞こえた。

■結果
周波数  40  70  90 120 200  1k  4k  8k 10k 13k 15k 16k 17k 19k 21k
-------------------------------------------------------------------
AST-7   △  ○  ○  ◎  ◎  ◎  ◎  ◎  ◎  ◎  ○  △  ×  ×  ×
PR960   ×  △  △  ○  ◎  ◎  ◎  ◎  ◎  ◎  ○  △  △  ×  ×
FR-C90  ×  ×  ×  ×  ○  ◎  ◎  ○  △  △  ×  ×  ×  ×  ×

AST-7のほうが重く聞こえるのは、100Hz以下の低音が出ているからだろう。このあたりにはヤマハの「AST」という方式が関わっている。くわしくは「AST(アクティブ・サーボ・テクノロジー)の原理?」(オーディオの科学)や「AST(YST)誕生秘話」を参照のこと。

私は重低音には悲観的な見方をしていたのだけれど、低音の有無で音の厚みが変わることを学んだ。ヤマハは一時期ASTを売り込んでいたらしいが、いまAST採用機種を見かけるのはウーファーの類で、フルレンジのものとしてはパソコン用スピーカーくらいしかない。7.5W+7.5W、10cmでこれだけの音が出るのは評価できるので、これからも長らく使っていきたい。


2004/3/20
LとR、上と下

FTPクライアントソフトには、もうずいぶん長いことRootFTPを使用している。安定性や機能からいくとFFFTPがいいのはわかっているのだが、RootFTPには捨てられない操作性のよさがある。

そのひとつはドラッグ&ドロップで、RootFTPはExplorerと画面とで相互にドロップすることができる。だからソフトウェア内でフォルダーを切り替えたりしなくても、Explorerのフォルダーにそのまま落とせる。その逆も可能だ。

いまひとつは、ローカル・リモートの分割が左右ではなく上下になっている点だ。舶来品を含め多くのFTPソフトは画面構成を左右で分けている。leftがlocal、rightがremoteと頭文字で憶えてはいるのだけれど、Nifty-Serve時代の名残か私の頭にはダウンロード・アップロードという考えが離れなくて、ローカルが下にないと気持ち悪い。

2004/3/18
政治家の娘

田中真紀子氏の長女について記述した『週刊文春』が出版差し止めの仮処分を受けた。たしかに、政治家の娘といえどもプライバシーはある。が、人権と報道云々の話題をここでするつもりはない。

新聞を読んでいてふと思ったのだが、当の田中真紀子氏本人は田中角栄という政治家の娘でなかったら現在の地位にいられただろうか。「公共の利益」に関係しない報道のうち自分にとって有利なものは利用して不利なものは差し止めを求める――この態度は、はたしてフェアなものなのだろうか。

2004/3/18
『チャート式』の変化

教育実習のために高等学校の検定教科書が必要なので、探す。検定教科書を扱っている書店はそれほど多くない。東京では神田の三省堂書店が扱っているという。神田まで出かける時間はないので、全国に53(東京は6カ所)ある教科書特約供給所に出向くことにした。私が出かけたのは東京都三多摩教科書供給株式会社だ。立川高校の斜交いにある。

規制産業はかくあるものなのか、今どき感心するほどの殿様商売ぶりを見せてくれた。前金なのはまだいい。入荷したら連絡してくれるのかと思いきや、4月には入荷しているから入荷確認の電話をせよという。ついでに教科書傍用問題集も注文しようとすると、いまは手間だから学校から返品されてくる4月になったら注文してくれ、とのこと。

もちろん教科書は新課程のものを注文している。教育課程はおよそ10年に1度更新される。そのたびに新課程・旧課程などというのだが、いつの時代のものなのか紛らわしいので、その課程がはじめて実施された学年の年度で呼ぶことにしよう。そういうわけで現行課程を「03課程」、旧課程を「94課程」と呼ぶ。私が学んでいたのは旧旧課程で、「81課程」でいいのだと思う。

数学にかぎっていえば、「数I」「基礎解析」「代数・幾何」「微分・積分」「確率・統計」の5本柱で構成されていた81課程はわりと評判がよかった。もちろん問題はあって、2年以降で整理された皺寄せがすべて数Iにかかっていた。軽量化のために中学校から追い出された余り物(古典代数・三角比)と、60〜70年代の現代化ブームの残骸(集合・群・演算)とが一緒くたにされていたため、数Iの雑然さが際だっていた。

数学といえばチャート式はあまりに有名だが、そのチャート式も学力低下の影響を受けている。チャート式は上から順に赤・青・黄・白の4グレードで構成されていたのだが、03課程の『青チャート』は94課程の『黄チャート』をベースにしているという。ひとつグレードを落としたわけだ。

驚くべきは厚さの変化だ。たとえば数II+Bで見ると、94課程の26mmから39mmと1.5倍の厚さになった。とりわけ厚くなったのは別冊解答で、だいたい2倍になったと見ていい。解答が親切なのはいいことだと思うが、厚さ4cmの参考書というのは使い勝手が悪そうである。

常識的には数IIと数Bとを分離したらよさそうなものだ。81課程では「代・幾」と「基礎解」で分離していたのだが、今回そうもいかないのには理由がある。数Bはベクトル・数列・確率統計・コンピュータから2分野の選択で、ほとんどの大学がベクトルと数列とを入試に課しているため、チャート式でもベクトルと数列としか収録していない。分離すると数Bが薄くなりすぎ、かといって数Bの参考書にコンピュータを入れると価格性能比が落ちる。

ちなみに、「はしがき」もちょっとついていけない感性の文章になっている。

シリーズ〈スー先生の相談室〉
「大人の方程式」
生徒:先生。恋をすることと、数学の勉強をすることと、どっちが大切なことですか。
スー先生:どっちも大切よ。でも、いまあなたにとっては数学の方が大切ね。
(以下略)

追記040321。きょう本屋に行ったら、数II・数Bと分かれた青チャートも存在していた。数Bは数列・ベクトルのみの収録だったが、薄くなりすぎるというほどではなかった。扱いやすさを考えたら、数II・数Bと分かれているほうを購入したい。

2004/3/14
当世リスニング事情

家の郵便受けに英会話教室NOVAのチラシが入っていた。曰く、「なぜ、日本人は英語を話せないの?」……そんなに英語が話したいものだろうか。海外の方にメールを書くときなど、まともな英文を書きたいと思うことはあるのだが。

話すほうはともかく、もう少し聞く力を身につけたいという願望はある。ノグラボに置いてあったジョナサン・ルイス『ブロードバンドで学ぶ英語』(2002年、光文社新書)を持ち帰って電車内で読むに、ディクテーションにちょうどよいサイトが紹介されている。BBCの「Learning English - Words in the News」欄だ。

利便性の点では、(1)RealAudioファイルなので音声ファイルがダウンロードできる、(2)全発言が記載されているので答合わせができる、(3)どれも1分程度の長さで取り組みやすい――といった利点がある。また教育的な側面では、(1)月水金の更新で復習しやすい、(2)発話者が毎回変わるので多種の英語が聞ける、(3)日本の英語学習用教材よりも実用的な速度になっている――あたりの点がよい。

最初にディクテーションすると、ぜんぜん書けない。自分の聞き取り能力のなさが自覚できるだけでなく、書き取り能力や語彙の欠如も認識できるのがありがたい。何度か聞いていると、機能語が聞き逃しやすいなどの傾向もつかめてくる。いまやっているスペインのテロの話では、最初「at hacks」に聞こえて書き取りながら「なんじゃこら」と疑問に思っていたのが、蓋を開けてみると「attacks」だったりして妙におかしくなる。

外出時にはMP3化したファイルを再生機に入れて、流しっぱなしにして聞いている。このサイトは英語中級者にはけっこう推奨できるのではないだろうか。

2004/3/13
Visioと花子と復刻版

ホームページに図を入れなくてはならなくなった。自分のページなら手書きしたものを読み込んで掲載するけれど、今回はそうはいかない。かといって何時間もかけている時間はないので、数十分で描けるような簡単な作図ソフトをあたってみた。

最初に試したのがVisio 4.0Jだ。まだマイクロソフトが買収する以前の商品で、日本語版はアスキーが販売していた。4.0Jは初のWindows 95対応バージョンで、32ビットアプリケーションでもある。私はOffice 97(+Word 98)をいまだに使用しているので、Visioも4か5あたりがちょうどいい。アクティベーションはおろか、インストール時にシリアル番号すら必要としない優雅な時代のソフトだ。

操作性などはマイクロソフトが併合しただけあって良好だ。特にチャート図やダイアグラムに向いていて、長方形をパレットから引き出して内側をクリックすると、自動的に文字列が入るようになっている。OLEを利用したOfficeとの連携もとれる。起動時間はわずか2秒で応答もよい。結局、今回の図はVisio 4.0Jで作成することにした。

つぎに花子2004(Ver.14)を試す。さすがに今時のソフトウェアだけあって、すぐには把握できないほどのアイコンが並んでいる。私には機能過多なので使いこなしているとは言い難いが、オートチャートは便利かもしれない。数式ツール・グラフ作成ツールとイラスト部品は思いのほかヘボかった。

もうひとつ花子で気にかかるのはジャストシステムが一太郎・花子を毎年更新すると宣言している点で、このときにファイルの互換性が維持されるかどうか不明なので、花子書類を作成・保存しつづけることに不安を覚える。

聞くところによると昔のファミコンゲームの復刻版が人気を博しているという。たしかに、いまの複雑化したゲームよりも初心者は取りかかりやすいだろう。ゲームとではかなりちがうけれど、Officeも95あたりの復刻版を安価に出してくれるといいなあ。MS Worksは廉価ではあるが軽くはないし。Office互換ソフトがのしてきたときには期待できるかもしれない。


2004/3/5
ボールペンのインクの色

しばらく前にまとめ買いした三菱鉛筆の多色ボールペンを見て気がついたことに、油性赤インクの色味が変わっている点がある。以前よりも鮮やかさを増したようすは軸の外からでも伺え、実際に書いてみてもわかる。三菱の油性ボールペンは安定性抜群・発色及第点といった傾向だったから、この改善はいいことだ。

世間で一般的な多色ボールペンの3色といったら、相場は黒・赤・青と決まっている。黒は措いておくとして、赤や青の選択は現状のままでいいのだろうか。

赤色ボールペンとして私が好んで使っているのは、三菱鉛筆の太字ゲルインクボールペン「UM-153.16」(朱)である。書道をやっていたせいか朱色には愛着があって、チェックや採点にも使用する。純粋な赤色よりも毒々しさが少なく、とてもいい色だと思う。

青色については、油性ボールペン――とりわけゼブラの青が私は好きだ。しかしゲルインクとなると青というよりは紺になっていて、黒とあまり見分けがつかない。そこで替わりにシグノの空色を使っている。この替芯を先ほどの太字版の軸に詰めると書きやすい。

これらの商品は大型文具店には在庫してあろう。しかし替芯の在庫は覚束ない。ゲルインクは減りが早いので、インク切れのたびに軸ごと買うのはもったいないし環境に悪い。近所の文具店に問い合わせると、10本単位でなら購入できるという。単価は80円で、軸ごと買うのにくらべ半額近い。さらにトポス立川店で聞いてみると単価64円で注文できるそうだ。