2003/1/31
米軍基地の移転先

『朝日新聞』30日夕刊の1面に、米軍厚木基地での夜間発着訓練を広島に移転することを政府が検討していると報じられていた。ここから先は思いつきで書いてしまうけれど、韓国とのあいだで領有権問題が生じている竹島に米軍基地を作れないものだろうか。領有権は棚上げして向こう50年ほど米国が租借するかたちをとって、日韓両国から基地の一部を移転する。尖閣諸島のほうはともかく、竹島なら基地を置くのは政治的に不可能な話ではない。

2003/1/28
画面付きキーボード

日本電気のWindows CE搭載機モバイルギアIIシリーズのうち、白黒液晶を搭載し単三乾電池で25時間駆動する300番台のモデル(R300/320/330)を、私はテキスト入力マシンとして評価している。同様の評価は検索サイトをあたれば容易に目にすることができるので、モバイル機器に関して似た傾向の評価を与えている人は一定数いるのだろう。

モバイルギアの300番台はもはや生産中止となっており、通常の販売店で購入することはできない。打ち切られた理由については知らないが、要は売れなかったのだろう。実際、定価で6〜8万円もするのに白黒液晶に手を出すのはオタクくらいのものだ。しかも造りもよくなく、蝶番は壊れるわ電源は入らなくなるわで、ハードウェア製品としてみると300番台は不作である。それでも修理しつつ使いつづけているのは、ライバルにあたる製品がなかったからだ。

早い話、テキスト入力マシンとして白黒液晶搭載機を出すなら、定価は2万円くらいにしないとヒットしないだろう。(2万円にしてもヒットするかどうか確信がもてないが。)そして、そこまで費用を削るためには「携帯情報端末」を作ろうなどと考えるのではダメで、富士フイルムが「写るンです」を「レンズ付きフィルム」と見立てたのと同じように、「画面付きキーボード」を作るくらいの発想でないといけない。

たとえば、タッチパネルやバックライト、赤外線、内蔵モデム、シリアルなどはすべて削る。外とのやりとりはPCカードのみと割り切る。ライセンス料のかかるWindows CEは採用せず、MS-DOS互換のフリーなOSを使い、PC/AT互換機とする。オタクは勝手にVzなりMIFESなりをインストールするだろうし、かつてのDOS版モバイルギアのソフトウェア資産が流用できるだろう。もちろん、単三電池で駆動しなくてはならない。

シャープのPC-3000が119ドルで買えることを思えば、これで2万円に収まらないかしら。

2003/1/24
とっさの判断

JR中央線は人身事故が多い。東京に引っ越しした当日、新幹線で東京駅に着いたとき、中央線が止まっていた。おかげで大屋さんへの挨拶に遅刻してしまい、お詫びしたことを覚えている。その後に人身事故等々で中央線の遅れを経験したことは、おそらく数十回に達している。高校・浪人と4年間ずっと電車に乗ってきたが、京阪やJR片町線が人身事故で遅れた経験は1度だけだ。

18日、井の頭公園駅付近のお宅に伺う用があった。定刻の電車に乗ったのだが、西国分寺に停車したのち発車するようすがない。案内放送によると、三鷹駅で人身事故が発生したため上り電車が停止しているという。つづいて振替輸送の案内もなされていた。かつて西国分寺で同じ目に遭ったとき50分も立ち往生した思い出が脳裏をよぎる。さらに都合の悪いことに、その日は手ぶらで出かけていたので、先様の電話番号がわからず連絡がとれない。のみならず札入れも持ってこなかったので、イオカードのほかには小銭と千円札1枚しかない。こんなとき、どうしたらいいのだろう。

脳内路線図

とっさに思い浮かべた心理的な路線図は、上のようなものだった。かつて中央線の終電を失ってとぼとぼ歩いた経験があるため中央線沿線の距離感覚はつかめていた。しかし京王線のほうはよくわからない。(実際に地図で確かめたところ、調布やつつじヶ丘はもっと府中に近い西寄りにある。)

緊急時に瞬間的に状況判断ができる人こそ賢い人なのだと私は思っている。残念ながら、そういう判断力を私は持ち合わせていない。じっと待っているのも嫌なので、とにかく井の頭公園の方角――東へ向かおうと思った。そこで、武蔵野線に乗り換えて府中本町まで出る。府中本町と京王線・府中駅との距離はわからなかったが、さほど遠くはなかろうと見当をつけた。大きな建物の方角へ走っていくと、5分ほどで府中駅に着く。この日はジョギングシューズを履いていたのが幸いした。

府中駅では「準特急・新宿行き」という電車がまさに発たんとしていた。準特急という表記に首を傾げるも、とりあえず乗るしかない。呼吸を落ちつかせてから案内板を見るに、準特急は府中・調布・明大前・新宿と大胆な停車をする列車だった。頭の中では「つつじヶ丘で降りてバスで吉祥寺行きに向かう」プランがあったのだが、準特急はつつじヶ丘に停車しない。すると、調布で降りて吉祥寺行きのバスに乗るか、あるいは明大前まで行って井の頭線に乗り換えるか。

知識のない頭で考えてもハカがいかないので、横に立っていた小母さんに聞く。中央線が人身事故でこれこれで……調布から明大前まで何分くらいかかりますか? 小母さんは人のよい方で、ご自身ではわからなかったために隣の男性に聞いてくれ、およそ10分だという回答を得る。府中から調布まで5分、調布から明大前まで10分。それから井の頭公園まで15分。さらに徒歩5分。調布から吉祥寺までなら、バスで20分もあれば着くだろう。よし、バスに乗ろう。小母さんや男性に礼を述べ、調布で降りた。

あとで聞いた話では、調布から吉祥寺へ向かうバスは本数が少ないらしい。が、その日は不幸中の幸いか5分足らずでバスがやってきた。途中のどこの停留所で降りたらよいのかわからないので、運転手さんに聞く。小田急バスの運転手は親切な方で詳しく教えてくれたが、結局は吉祥寺まで出たほうがよかろう、とのことだった。バスは電気通信大学やNTTデータ前を通り過ぎていく。ようやく腰を落ち着けることができた。(参考:小田急バスの路線図

ところが、NTTデータ前を過ぎてから混んでいる。運転手さんの案内があって――「前方で人身事故が発生していたため渋滞しています」。きょうは事故に恵まれている日なのだろうか、そこから吉祥寺まで停留所3本くらいのところなのに、20分ほどかかってしまった。のちに聞いたところでは、万助橋から吉祥寺にかけては慢性的に渋滞しているので、手前で降りるとよいそうだ。結局、約束の時刻から1時間遅れで到着した。

以上のような内容を、笑福亭鶴瓶さんなら脱線を交え誇張を加えて20分くらいかけて話すのだろう。


2003/1/18
Anti-Bullying Counselling

「特別活動論」という教職の講義は、履修当初の予想以上におもしろいものだった。自分自身が体験者であるからか、教育に関する意見はひとりよがりのものを多く見かける。もって他山の石としたいところだが、私だって講義なしでは基本文献すら選べないような有様だった。ありがたいことだ。

「いじめ」という言葉が名詞としてはじめて使われるようになった80年代と比較した90年代の特徴は、それが先進国での世界的認識となった点だろう。英語では「bully」という言葉で一般名詞化した。現在の代表的な学習英和辞典には、すでに「いじめ」という意味で収録されている。

先進諸国の「いじめ」への対応を見てみると、なるほどと思わされるものがある。たとえばヨーロッパのある国(フィンランドかスウェーデンだったと思うが、資料が行方不明)では、いじめは「された」側ではなく「した」側が転校させられる。たしかにこのほうが公正である。

講義の最終回に見たビデオは、BBCが1994年に放送した番組だった。イギリスの公立中等学校(日本の旧制と同じく5年制)のベントリー副校長が主導した、生徒たち自身に対生徒のカウンセラーをさせる試みである。カウンセラーは志願制で、志願者たちは簡単な訓練を受けたのちに活動にあたる。名前は「Anti-Bullying Counselling」。

この試みの教師側の意図は、教師には打ち明けられないような話を同じ生徒に打ち明けることによって、いじめられている生徒の心の負担を軽くする――という疑似カウンセリング効果だった。しかし現実の「ABC」は、それとは異なる性格に向かっていく。

カウンセラー役のひとりにスージーという14歳の少女がいた。こいつ本当に14歳かというような大人っぽい子だった(私には大学生に見えた)が、一時期は問題児だったらしい。「いままでのスージーじゃないって見返してやる」と決意を語っていた。

スージーは行動派のようで、同級の男子生徒にいじめられていると訴える女子生徒の話を聞くと、「いじめているほうも助けを必要としているはず」と考えて当の男子生徒と一対一で話をつけ、被害者を交えて和解にもっていった。実際、ビデオではうまくいっていたようだ。

しかし、上のような行動はカウンセリングではない。経過報告で副校長が何というか注目して見ていたら、副校長はスージーを誉めていた。活動内容に関しては生徒の自主性に任せるらしい。そんなこんなでビデオが終わった。その学校では、ABCはおおむね良好に機能しているようだ。

ABCを日本でそのまま実現できるかというと、それは難しい。現実の例もあるらしいが、失敗に帰しているそうだ。日本の公立中学校は3年制で高校受験が存在するため、カウンセラー役の確保が困難になる。すると教師の側からめぼしい人材(それはたいてい教師にとって望ましい人物だ)を選出することになるが、官製カウンセラーには生徒は相談しにこない。

そのあとで教官が語っていて関心を引いた事例は、合衆国のティーンズコートだ。これは、軽い少年犯罪に対して、十代の少年たちが陪審員となる裁判制度である。被告人の少年は、ティーンズコートか通常の裁判かを選択することができる。ティーンズコートを選択したほうが罪状が重くなる傾向にある(これもおもしろいことだ)のだが、被告人の少年はティーンズコートを選びたがる。なぜだろうか。

理由のひとつは、ティーンズコートを選べば服役後に公的記録から犯歴が抹消される点にある。そしてもうひとつ、刑に必ず含まれる項目として、「その次のティーンズコートの陪審員になること」があるのだ。少年だって、わけもわからぬ大人から裁かれると反発も起ころうが、似たような罪を犯したことのある者たちに裁かれるのだから、しかたがないと考える。また服役後の少年を陪審員に据えることで、事件を他人の目で眺めることができ、再犯が防止できる効果もあるという。

2003/1/14
PHPと機種依存文字の置換

利用者が入力した文字列を整形してPDFにするサービスで、現在では白抜きに変換されてしまう機種依存文字のうち、丸付き数字とローマ数字とは救いたい。

文字コードとエンコーディング(2)」「正しくパターンマッチさせる(Perlメモ)」「Perl互換の正規表現関数」を参照しつつも、機種依存文字の配列を作ってpreg_replaceで置換することには成功していない。mbereg_replaceでひとつひとつ置換することは可能だが……。


2003/1/9
AR宋朝体M

明朝体を長体で使う予定だった部分を宋朝体で置き換えることに思い至った。検索エンジンで最初に出てきた「AR宋朝体M」の書体見本を見るに、なかなか出来がよい。これが1,600円とは思えない。さっそく購入してダウンロードする。微妙な斜め線が多いから、600dpiのプリンターだと少しきついか。

イワタ明朝体オールドみたいな優れた書体も数千円で購入できるのだから、Windows TrueTypeの書体環境は恵まれている。あとは、前にも書いたとおりプリンタードライバーがTrueType→TrueTypeの変換テーブルを持ってくれれば完璧なのだが。もしくは、コンパクトフラッシュを搭載してWindows TrueTypeフォントをダウンロードさせ、あたかも内蔵フォントとして扱えるようなレーザープリンターが登場するといいなあ。

2003/1/3
迎春サイクリング

新春を家でゴロゴロしているのは不健康なので、自転車で付近をまわることにした。かねてから昭和記念公園のまわりを1周してみたい(地図)と思っていたので、そちらの方向に舵をとる。

立川高島屋の西側、すなわち昭和記念公園の東側はモノレールが通り、目下普請中という感じだ。このあたりは人通りも少なく、ジョギングにちょうどよい。それにしても北風が冷たく、緑の風とはいかないようだ。砂川まで出てから、針路を西に変える。

昭和記念公園の真西すれすれも整備されているのかと思いきや、こちらは走りづらい道だ。残堀川というところに出たのだが、水はほとんど干上がっていた。立札によれば、玉川上水ができるまでは川幅もあったらしい。大和川の付け替えしかり玉川上水しかり、江戸時代の人たちはけっこう自然を加工している。

西へ進んでいくと、いつのまにか昭島市内に入っていた。国立から自転車で数十分のところなのに、積雪量は数cm多い。南に向けて進むと、やがて踏切が見えてきた。地図には東中神駅とある。そこから東へ折れると、左手に昭和中学校・昭和高校が見える。さらに進むと右手に都立短大があった。ネットサークルの学校はここだったのか。

やがて立川にたどり着く。立川という名称の由来は「川」に何か関係あるのかと思っていたのだが、豪族・立川氏という名前がもとであるそうだ。豪族と聞くと古墳時代を想像してしまうが、立川氏が立川一帯を支配していたのは南北朝時代のことらしい。

2003/1/1
再生トナーを使う

プリンターに、トナー残量不足のランプが点灯するようになった。日記を検索すると、前回交換した日付は2001年2月10日だったようだ。このプリンターはトナーが残り少なくなると勝手に濃く印刷しようとするのか、ドラムの汚れを反映して用紙の縦方向に黒い線が入る。

Apple LaserWriter 16/600 PS-Jは純正のプリンターだが、特許で固められたレーザープリンターがAppleの製造であるはずがなく、キヤノンのOEMだと言われている。いちどROMが壊れたときには、自己診断シートを印刷させるとHPのロゴが出てきた。そんなわけだからトナーも共通で、純正トナー「M2473G/A」を使わずともキヤノンの「EP-E」(LBP-450系列)またはHPの「92298A」(Laser Jet 4系列)が使えると聞いていた。

今回は再生トナーにした。再生トナーというと、使用済みトナーを送付してトナーを充填してもらう手続きを想像し、発注から入手までに時間がかかるような気がする。しかし、たとえば「e-toner.net」では有名どころの再生トナーは予め用意されていて、利用者は現トナーを使い切ったあとに送付すればいい。そこで1本注文してみた。送料無料で6,500円。以前は、ヨドバシカメラで16,800円で購入した。

とどいたトナーを装着し、刷り上がりを比較する。6ポイントの明朝体では、ウロコが若干丸くなっている。だが、不自然な感じはしない。もともと600dpiのプリンターだから、とりたてて粗が目立つわけでもない。ひとまずは快適に使用できそうだ。

この間の経緯で驚いたことは、「M2473G/A」に相当するキヤノン純正トナー「EP-E」の定価が、アップルのそれよりも7,000円高い27,000円と設定されていたことだ。ビックカメラでは21,000円の値札がついている。純正オプション品や消耗品は独占価格が形成されるため、消耗品ビジネスは利鞘が大きい。再生トナーは独占価格に風穴を開ける存在となりうるため、メーカー側にとっては好ましくない存在だ。

キヤノンやエプソンがドラム一体型のトナーカートリッジを採用しているのに対して、沖データは分離型を採用している。このため、沖製品を購入したほうがランニングコストが抑えられると私は考えていた。しかしながら、沖のドラムは容赦なく高い。それよりは、再生トナーが容易に入手できるキヤノンやエプソンのプリンターのほうが安上がりだろう。(もっとも、エプソンも下位クラスのプリンターは分離型になった。)

そういえば、いつのまにかブラザーも分離型トナーを採用するようになった。「分離型カートリッジで経済的!」なのはドラムに独占価格がつけられて消耗品ビジネスを強化できるブラザー自身にも言えることだろう。ただし、同社のHL-1870Nの仕様を見るかぎりでは、A4レーザープリンターの現行機種としては頑張っている部類に入ると思う。PS互換RIPのBR-Scriptと和桜明朝・美杉ゴシックがどんなものかは不明だが。

(追記030117。ずっと誤解していたのだが、エプソンのレーザープリンターは分離型のほうが一般的であるようだ。自分自身も使っていたLP-1800がそうだった。ただし、エプソンの感光体(ドラム)はかなり安価である。(LP-1800用のものが1万円。)